 川のない富士山にある、人間のし尿でできた白い川 |
年間30万人といわれる富士山の登山者のトイレ改善は、富士山の環境をまもるために、長年解決すべき課題だった。
登山シーズンが終わり、山頂から垂れ流された登山者のし尿とトイレットペーパーは、白い筋となって山肌にこびりつき、
「白い川」と呼ばれ、富士山の深刻な環境問題を表す代名詞でもあった。
トイレ改修費用を誰が負担するのか、富士山に適したトイレの処理技術の実証など、関係者間で議論はされ、
試行的に対策がとられていたが、富士山のトイレ改善が飛躍的に進むことはなかった。
そこで、市民の力で何とかできないかと立ち上がったのが、富士山クラブと会員らのボランティアたちだった。
企業に働きかけ、技術協力や資金援助を得て、行政に働きかけた。そして市民の知恵と寄付とボランティアとしての
労力の提供を受け、富士山をこれ以上人間のし尿で汚くさせないという強い思いが皆を動かし、実証実験という条件で、
バイオトイレ設置へと踏み出すことができた。
山岳トイレの実証実験を行うべく、開発メーカーと協力し、富士山にふさわしい環境バイオトイレを製造、
関係省庁や行政から設置許可を得て、初年度は五合目、そして次年度は五合目に加えて、頂上にも実験設置した。
この設置には地元をはじめ多くの企業や団体の技術的・資金的な支援、他の市民団体の協力、
そして多くのボランティアの参加があった。このプロジェクトは3年にわたって実施された。
 し尿分解に必要な杉チップ
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 キャプション山頂に設置されたバイオトイレ (2001−2002年)
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環境バイオトイレのしくみ―
し尿を一切外へ出さない、自己完結型トイレ。し尿処理に杉チップを利用する。杉チップに着床している微生物の働きによって、
し尿を水と二酸化炭素に分解、できた水は水洗水としてトイレで再利用する。
富士山トイレ浄化プロジェクト概要
富士山の現状と問題点(2000年当時)
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