麓は曇天でしたが、富士山はまさに頭を雲の上に出し、五合目はとっても良い天気でした!
夏休みの平日開催、ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!
また、開催に際し関係各所のみなさまには多くのアドバイスを賜りました事、心より御礼申し上げます。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
今回は事務局長七井より、みっちりレポートいたします!
8月25日に富士登山のゲートウェイでもある富士スバルラインの五合目で、一般の方も募集して外来生物の防除活動を行いました。当クラブは、これまでに山梨県主催開催の指導講習会に参加、今年度は、一般の参加者をお迎えしての初めての指導実践活動となります。
参加者は、地元山梨のほか首都圏や静岡、長野県などからやってきた、スタッフ4人も含む25人。まずは、スバルライン入口にある富士山科学研究所で主任研究員の安田泰輔先生から外来種の由来や駆除のターゲットである7種の侵略的外来種について詳しく説明を受けたあと、現場の五合目へ向かいました。
ふもとからスバルラインの中腹は時折、濃い霧がかかり、雨天での活動を覚悟しましたが、皆さんの日頃の心がけのおかげで、五合目はなんと、太陽がまぶしいほどの晴天。さわやかな風も吹くなかで、五合目観光協会の従業員の皆さんも加わり、駐車場や冨士山小御嶽神社周辺の道端で駆除活動をスタートしました。
開始早々から、なんと、私たちのターゲットである侵略的外来種のセイヨウタンポポやヨモギ、オオバコがあちこちに繁茂しているのを発見。支給された鎌で根っこから伐採を繰り返し、開始から1時間余りで合計28.85kgの外来種を駆除するこができました (写真1,2) 。これらの種は低い標高のところではあまり問題にならない種なのですが、ここ富士山の五合目という高標高の場所では、これまでの在来種を中心とした生態系に影響が及ぶことが懸念されています。
正午の昼食タイム(私は「噴火カレー」を完食。美味しかった)のあと、近くの御中道の自然観察コースを歩きました。富士山の本来の植生を観察するのが目的で、コケモモの群生やダケカンバなどの樹種がどのように形成されてきたかを安田先生が、実にわかりやすく解説(写真3)、楽しく充実したひとときを過ごすことができました。(メモを取っておけば良かった)
登山道入り口では、設置された防除マットを見学。多くの登山客が、種子を山体に持ち込まないように登山靴を何度もマットにこすりつけて土砂を払っていたのが印象的でした(写真4)。
富士山は世界遺産であり国立公園なので、もちろんどんな動植物も採取・駆除することはできませんが、今回は各所から特別の許可をもらって活動でき、「外来種バスターズ」としてのちょっとした「優越感」に浸ることもできました。参加してくれた小学生連れのご家族はじめ、多くの方から「とても面白かった。またぜひ参加したい」と好評でした。来年もまた、計画できればと思います。(七井)
~思い出アルバム~
追って掲載いたします!!
本事業は、山梨県富士山科学研究所の委託を受け実施いたしました