富士山麓でこれまで4回、のべ88人で158.9㎏の外来種、11.4㎏のごみを回収してこられた明治グループ労働組合連合会のみなさまが、この春、北は十勝、南は福岡と全国から環境保全ボランティアに集まってくださいました。前回2023年9月から約半年ぶりの活動です、ありがとうございます!
静岡県富士宮市の富士山環境交流プラザで合流し、学習会のあと、同県富士市の活動現場へ。
多くの車両が通行する富士山麓の国道沿いに、散乱し、ときにはまとめて投棄されている大小さまざまなごみが、残念ながらすぐに目につきます。
今回は通行車両に啓発しながらの清掃と、今が好機、オオキンケイギク駆除活動を実施しました。
環境省により特定外来生物に指定されている北米原産の植物「オオキンケイギク」は、かつて国道などの法面緑化のために植栽されたこともあり、全国に広まりました。今回の現場、国道469号沿いにも生育し、すでに定着しています。日の当たる沿道が好みで林の中には見当たらず、道沿いを歩けば容易に見つけることができます。6月頃、この黄色い花を見たことのある方も多いのでは。
みなさまは現場でオオキンケイギクの葉の特徴を覚え、確認しあいながら抜き取り、ごみも見つけては回収。会話も弾んで活動時間は楽しく、瞬く間に予定していたゴール地点、来た道を引き返して抜き残し拾い残しは無いかのチェックも万全!
次回活動まで、富士山クラブが定期的に沿道の状況を確認してまいります(^^)ゝ
富士山クラブとしては2009年に最初のオオキンケイギク駆除活動を試験的に実施、2011年から数年かけ富士山麓での生育地点調査を経て、現在までご賛同くださる方々とともに駆除活動を継続しています。
日本において侵略性が高く、在来の植物の生育場所を奪ってしまう恐れのあるオオキンケイギクは、北米原産の多年草で、冬は葉を地面にぺったりくっつけ休眠し、春に目覚めて茎葉を伸ばし、5-6月頃に開花、秋までにたくさんの種子を残します。ただ、どちらかというとタネよりも地下茎で、生育範囲を拡げていくため、根から抜き取ることで生育範囲の拡大防止効果があると考られます。(土の中でほかの植物と領域争いをしているのですね。)活動後には準備したマットで靴底をぬぐってタネの拡散防止もしています。
今後も駆除前後には生育状況を確認しながら、これ以上生育範囲を拡げないよう、すぐそばを通る富士スカイラインから富士山の山体に侵入してしまわないよう、ここでの生育範囲を縮小させることを目指します。カラスノエンドウやワラビなどここで見かけた春の野草たち、がんばれ!
毎年、富士山での環境保全ボランティアをご継続くださる、明治グループ労働組合連合会のみなさまがいてこそ、この活動が継続できることに心から感謝申し上げますとともに、今後もこの活動をご一緒に、よろしくお願いいたします!
参加人数:33人
回収成果:オオキンケイギク27.1kg ごみ81kg
活動エリア:富士市大渕地区国道469号 富士宮市境から富士市方面へ沿道450m範囲
御礼 有限会社みらい様:車両駐車スペースご提供
富士山環境交流プラザ様:1日施設利用
ふじさんネットワーク「富士山外来植物撲滅作戦」「富士山みがきあげ作戦」参加活動