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会員有志による富士山清掃登山&神田紫山頂講談

会員有志による富士山清掃登山&神田紫山頂講談

清掃登山出発前.jpg2025年夏、今年も講談師・神田紫さん(富士山クラブ理事)と、富士山クラブ会員有志ら総勢9人で、8月7日~8日に富士登山(静岡県富士宮口)をしてきました。

神田紫さんは、今年で14回目の登山(山頂まで登頂は11回、3回は荒天で山小屋から下山)、富士山にちなんだ創作講談も14作目、青空の広がる山頂で、講談披露となりました。

今年の富士登山は、入山時間規制(午後2時~午前3時は入山禁止)、入山料4,000円徴収で大きく制度が変わりました。

登山者のマナーやごみは?など、検証する意味もあり、今年は「富士山をいつまでも美しくする会」(富士宮登山口支部 事務局:富士宮市観光課)の富士山クリーン月間ボランティアとして、「清掃活動中」の腕章を全員で着け、「神田紫登山会&富士山クラブ会員有志」(グループ名)として、登山道でごみ拾いしながら、登山しました。

さて、まずは山頂講談ですが、今年の講談は、日本古来の山岳信仰をもとに生まれた修験道の祖、役行者(えんのぎょうじゃ)の物語。流刑になった伊豆大島から毎晩海の上を巧みに走り富士山で修行したなどのエピソードや、修験道行者たちが行う山伏問答がお芝居に出てくる歌舞伎「勧進帳」の裏話など、神田紫さんは山頂とは思えないほどの朗々とした声で、約20分間口演しました。

講談最中.jpgのサムネイル画像 講談披露_2.jpg  講談後集合写真.jpg 

写真提供 左:田頭直子さん 真ん中:加倉井美樹さん 右:富士山クラブ

(余談)
神田紫さんの後ろを行く白装束の一団は、富士講の皆さん。富士講の祖、長谷川角行は、夢枕で役行者が「富士山で修行せよ」とのお告げで、富士山で難行苦行の修行を行い、富士山信仰を確立しました。江戸時代には八百八講といわれる富士講が組織され、多くの江戸庶民(男性のみでした)が、富士山に登ることになりました。

登山道のごみ拾いはというと...
入山時間規制によって弾丸登山がほぼ見られなくなり、夜間のポイ捨てがなくなったとの話を、登山道入口のフジサンナビゲーターに話を聞き、出発。

ごみ拾い_2.jpg ごみ拾い_3.jpg ごみ拾い_1.jpg

とはいえ、登山道には、登山靴から剥がれた靴底5枚、ストックの先のポールキャップ1、帽子2、マスク2、キャンディ包み紙多数、携帯酸素の蓋1、電池1、たばこ吸い殻2、入山リストバンド2も!など、登山者がわざとではなく、たぶんうっかりか気が付かずに落ちたごみがあり、またかなり昔の山小屋や山作業の際に埋められた(当時は法律上、不法投棄ではなかった)ごみ、風や岩で砕けて丸くなったガラス片(元は瓶だった)や瀬戸物(元はお茶碗だった)、錆びた釘、ワイヤーなども拾いました。登山道のガイドロープの結び目を巻いている白いテープも、強い紫外線で劣化し(しかたがないとは思いつつ)、登山道にかなり落ちていました。紫外線にもっと強いテープか、代替品はないのでしょうかと思います。

拾ったごみは重さは3㎏には満たないですが、容積は10リットルくらい。4袋に分けて、登山道入口へ降ろしました。

拾ったごみ.jpg

腕章をつけながら登っていると、他の登山者から「富士山はごみがまだたくさんあるのですか」と質問されたり、「お疲れ様、ありがとう」と声をかけていただきました。登山道から眼下に広がる駿河湾を眺めながら、プラスチックの小さなごみが、富士山からやがては海まで飛び、マイクロプラスチックになってしまうのを少しでも防げればと思いつつ、2日間歩いてきました。

美しい富士山のご褒美

影富士.jpg ご来光.jpg

写真左:影富士7日夕方@8合目(加倉井美樹さん提供) 写真右:ご来光8日午前5時頃@8合目

今回はいつも必ず落ちているペットボトルは、登山道にも山頂にも一つもありませんでした。
ただ、五合目案内所にいるフジサンナビゲーターお話では、五合目のトイレでは、登山後のごみを置いていく人が多いとのこと、「ごみは家まで、遠方の方はせめて公設のごみ箱まで持ち帰り、分別して捨てる」、富士山を訪れるなら、ルールです。不法投棄・ポイ捨ては犯罪行為です!みんなで自慢できる"美しい富士山"にしましょう。

(文責・青木直子)

神田紫さん講談寄席情報 枕で富士登山のお話があるかも。
池袋演芸場 紫さんはトリで、19:40頃出演です。
いずれの日も、夜の部は16:45から講談、落語、奇術など、寄席が始まります。
◆紫さんの講談演目
13日(水)「佐賀の夜桜~鍋島怪猫伝」
16日(土)「四谷怪談~伊藤喜兵衛の死」
18日(月)「旭巳のお百~十万坪の亭主殺し」

最終更新日  2025年8月 8日