富士山南面森林調査継続実施中!!
富士山クラブホームページを御覧の皆様こんにちは。
静岡事務所のおいちゃんです。
2月3日(金)富士山南面森林調査に行って来ました。
2012年2回目となるこの日の調査は、ご覧のとおりの天気で、気温も低過ぎず、絶好の調査日和に思われました。
しかし、静岡県裾野市にある水ケ塚駐車場を基点に行う予定だったのですが、調査対象エリアに60cm以上の積雪があり、
歩行困難だったため、急遽積雪の少ない現場に移動して実施しました。
なお、調査は、上の写真の4人と私を含めたメンバーで実施しました。
上の写真は、今回の調査で記録されたミズナラです。
2本のように見えますが、根元がくっついています。
ちなみに、幹周りの太さは577cmで、左側の幹にアオダモという木を抱き込んでいました。
調査エリアでは、相変わらずニホンジカによる樹皮剥ぎなどの食害が多発しています。
左の写真はキハダで、右の写真はヒノキです。
そんなニホンジカを低密度化するための実験として、
地元行政により、捕獲用のワナとセンサーカメラが設置されていました。
おそらく、私達調査メンバーもバッチリ撮られていると思います。
富士山は、厳しい冬の真っ只中ですが、生き物たちの営みを感じることが出来ました。
木の根元にテンと思われる糞があったのですが、
その木の上には、テンと思われる動物が木登りをした爪痕が残っていました。
見晴らしの良い木の上に登って、餌になるネズミたちを探していたのでしょうか...。
倒木からは、ヒノキの幼樹が芽を出しています。
朽木も、森の中では次の生命を育む重要な役割を持っています。
増え過ぎてしまったと言われるニホンジカでさえも食物連鎖の一部を担っています。
富士山の森は、本当に多くの学びを与えてくれます。
その多くの学びは、人間の文明社会に身を置いているだけでは、
決して知り得ることのできないことばかりです。
環境問題となると、人間の尺度で物を考えることが多くなりがちですが、
色々な意味で、広い視野と長い時間軸で物事を捉えてみても良いかもしれません。
最後の写真は、富士山から見た駿河湾です。
左は沼津から西伊豆の海岸線、右は、富士市から清水の三保海岸まで見えました。
次回調査活動は2月18日(土)を予定しています。
富士山の森に感心をお持ちの方は参加してみてくださいね。
最終更新日 2012年2月 3日