10月5日(土)JATA 日本旅行業協会の「環境部会」の
みなさんが今年も富士山に来て下さいました。
毎年、活動を通じて、旅行業関係者への啓発研修として
実施していただいており、昨年に引き続き、
西湖畔の特定外来種(植物)の駆除活動にご協力いただきました。
早朝、都内を出発されたみなさんは、中央道を経由して
一路富士山を目指しましたが、道中、交通事故による渋滞に
巻き込まれてしまい、当初の予定より1時間以上遅れての到着。
長旅お疲れ様でした。
富士山クラブの活動拠点「もりの学校」に到着後、
外来生物の与える影響などについて短縮版でレクチャー。
今回のターゲットも「オオキンケイギク」です。
レクチャー終了後は、活動現場の西湖畔へ移動しました。
この日は残念ながら、朝から雨が降り続いており、活動も短縮版となってしまいました。
現場到着後、オオキンケイギクの見分け方や抜き方について
環境教育スタッフのたーさんからレクチャーがあり、作業開始。
今回活動いただいた現場は、昨年10月19日に実施した場所で、
駆除本数は10,000本を超えました。
あたり一面にたくさんのオオキンケイギクが蔓延ってはいたものの、
駆除していただいた株は小さいものが多く、大きな株は少なく感じました。
ということは、抜き取り作業による駆除は、それなりの成果を上げることができると言えますね。
小さな株も丁寧に、参加者のみなさんは一心不乱にターゲットを抜き続けます。
塵も積もれば山となる。小株も抜き続ければ満杯になる。
こんな感じで、小雨降りしきる30分一本勝負の活動を終えました。
その結果は、8袋(45リットル袋)約6,400本という素晴らしい成果となりました。
活動にご参加いただいたみなさん、雨の中本当にお疲れ様でした。
富士山クラブが2009年から着手したこの特定外来生物の駆除活動ですが
清掃活動に比べるとマイナーなことや、生物の命を奪う行為などの理由で
敬遠されているのか、なかなか活動成果が伸びません。
確かに、この活動は直接的に生物の命を奪う行為ですが、
この活動を通じて、生物との関わり方に気づいていただきたいとも考えています。
外来種問題は、すべて私たち人間の社会活動によって引き起こされています。
彼らは、人間によって連れてこられた被害者です。
彼ら自身、人間に連れてこられたこの土地で、子孫を残そうと必死なのかもしれません。
だとするならば、ペットショップや園芸店などで、売買されている外来種を
安易に手に入れられる現状を問題視し、私たち人間の行いを改めることが重要です。
特定外来生物の駆除活動を通じて、このような現状に気づき、
改善していく方法をみなさんと考えていきたいと思います。
美しい富士山を子どもたちに残していくために...。