11月7日(日) 山梨県側での富士山クラブクリーン活動最後の活動日です。
富士山もはっきりと見える秋晴れの中での活動となりました。
ちょうど青木ヶ原樹海周辺も紅葉の見ごろなので、樹海周辺のごみ拾いをする予定でした
...がっ!ニュースでも報道された通り、前日の11月6日に、精進湖でタンクローリーの転落事故が起こりました。
報道によると、幸い運転手の方は大きなけがもなかったそうですが、
積載していたガソリン・軽油・灯油が精進湖に流出してしまったそうです。
その量推定約6,000リットル!(多すぎてよくわからないですよね)いつものように活動準備を進めようとしても気になって仕方がなかったので、とりあえず精進湖へ。
そこでは、私自身見たことのない光景が広がっていました。
事故現場から北側の湖岸に無数の白い紙のようなものが数名の作業員の方々により敷き詰められ、
まだ敷かれていないところには湖面が油で汚れていました。
気の遠くなるような流出油の回収作業が進められています。
一度もりの学校に戻りつつ、さえちゃんと相談。
「なんかできないもんかね」「なんかできないんですかね」
活動開始2時間前の出来事です。
とにかく何も持たず(名刺すら持たず)現場に逆戻り。
とりあえず作業中の偉そうな人に声をかけてみました。
「あのオイルマット(白い紙のようなもの)はいつごろ回収するんですか?」
「今からです。」
「私たちこれからごみ拾いしようと思ったんですが、素人にもできるもんでしょうか?」
「え?もしお手伝いいただけるなら...」
「わかりました!お手伝いさせてもらいますっ!」
そんなわけで急きょ活動内容変更!おいちゃん、すーさんも静岡から到着してさっそく準備開始です。
しかしいまだかつて経験のない作業、どんなものを持っていけばいいのかもわからず、
とりあえず使えそうなものを全部トラックやワゴンに積み込み開会式へ。
↑ 本当にこんなにきれいな紅葉の中でごみ拾いの予定でした ↑
集まって下さった皆さんに経緯を説明させていただき、一路精進湖の現場に全員で移動して作業開始です。
作業はいたってシンプル。
オイルマットという油を吸着させるシートを湖面に浮かべ、油を吸ったオイルマットを回収してその繰り返し。
ごみ拾いももちろん地味な作業ですが、この作業はそれ以上に地味すぎます!
しかもいつ終わるともない湖面に浮かぶ油は、吸ってきれいにしたつもりの場所にも
じわ~~~~~っと浮かび続けます。本当に気が遠くなるような作業です。
作業のかたわらでは、作業員の方々がバキュームで吸ったり、中和剤を散布したりしています。
現場はガソリン・軽油のにおいも充満していましたので、子どもたちは陸上の駐車場をごみ拾い!
とにもかくにも約1時間半ほど、作業のお手伝いをさせていただきました。
これからまずは1週間程度、この作業を継続させつつ、状況を観察していくそうです。
福井県沖の事故やメキシコ湾での流出など、事件としてはこうした作業を知っていましたが、
いざこの作業をお手伝いさせていただいて、本当にこの作業の大変さを知ることができました。
精進湖はこれからの季節、ヘラブナ釣りやワカサギ釣りも盛んですし、
「東洋のスイス」
と表現されるほど美しい自然が残されている場所でもあります。
今回のこのタンクローリー事故が、この環境にどのような影響を与えていくことになるのかは
専門家の方々の調査や研究を待つことになるのかもしれませんが、
私たち富士山クラブができることにはこうしたこともあるんだ、と改めて発見できました。
突然の活動内容にもかかわらず、いやな顔一つせずにご協力くださった皆さん本当にありがとうございました!